「天然ロウ」が色々なところで使われているって本当?
2020年11月6日

「おしごと年鑑」は、朝日新聞社が編集し日本を代表する様々な企業や団体の独自な仕事について分かりやすく紹介しているとてもユニークな教材です。今年7月に全国すべての小・中学校や、一部の高等学校にも配布されました。
弊社は、子供達にあまり知られていない「天然ロウの意外な用途や機能」について、「おしごと年鑑」で紹介しています。(「おしごと年鑑2020」 P256・257、P333)
例えば、皆さんがロウと言われて思い浮かぶのは何でしょうか?きっと、ケーキの上のロウソクを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そのロウのうち、主に植物や昆虫等が生み出すものを「天然ロウ」といいます。
「天然ロウ」は、チョンマゲを結う鬢付け油やテレビの時代劇で見る和ロウソクの他にも、原料素材としてヘアワックスや口紅等の化粧品や健康食品のカプセルや錠剤、又お菓子のグミ、ガム、お団子やおせんべい、さらにはCDやコピー機のトナー等の情報記録材等、我々の身のまわりでも目立たない所で様々な用途で使われています。
コンビニエンスストアや通販の発達により、もの自体について、使う便利さ以外には興味や関心が薄れ、それがそもそも何から出来ているのかや、どのように上手に扱うか等、本来の質や価値に気付かないことが多々あります。
筍(タケノコ)で例えると、今は袋を開ければすぐ食べられるパックのものがスーパーやコンビニエンスストアにはたくさん並んでおり、すぐに手軽に使えるタケノコを購入することが多いのではないかと思いますが、ひと昔前までは土がついた皮付きのタケノコを買い、下ごしらえから自分で調理することによって、初めて本物のタケノコと、食べやすく加工されたコンビニのタケノコとの、味や歯ごたえの違いが感じられ、食べられる状態にするまでに裏でどれだけ手間をかけなければならなかったのかにも初めて気がつきます。
便利なものが溢れる今、この「おしごと年鑑」が、身近にあるものの本質を知るきっかけになり、当たり前に食べているものや使っているものにさらに興味を持ち、今まで通りすぎて気づかなかった、道端に咲く花や草にさえも一つ一つとても大切に思えるように、天然や自然への人々がもともと持っていた感性が子供達の中にこれからすくすくと育っていくことを心より願っております。
そして、人や地球にやさしいこれからのSDGsでの天然物ものづくりの時代が、世界中の未来の子供達に一歩一歩広がっていくことを心から願いつつ。